今日は仕事も休みだったのでVinland sagaの最終巻を買って読みました。
Vinland sagaはざっくりいうと北欧のヴァイキングの一族に生まれた主人公が、戦争で人を殺めた過去に苦しみつつ、戦争のない理想郷を作るために旅をするというお話です。
戦争大好き!っていってるヴァイキングおじさんや、陰謀大好きな悪役も登場するのですが、そんな彼らにもどこか憎めないところがあり、そうした魅力的なキャラクターたちによる群像劇が繰り広げられます。

迫力ある戦闘シーンがある一方で、愛とは何か神とは何かということが一貫した主題となっています。登場人物たちは物語を通じ、悩みながらもそれぞれの悟りを得て、それぞれの使命に向かって歩んでいきます。

この漫画では人物の内面を掘り下げる時の静かな迫力と、戦闘シーンの圧倒的な躍動感の対比が魅力的で、高校生の時に夢中になって読んでいました。
そこから20年近くなってとうとう完結か~と思うと感慨深くページをめくっていました。
あまり話すとネタバレになってしまうので書けないですが、トルフィンの理想の結末がこういう形になったのは納得がいきつつも、苦みのある最後だったなと感じます。
ですが、これはトルフィンの気持ちを読者である私たちが引き継いで、何ができるか考えていくべきだという幸村先生のメッセージと感じました。漫画でカタルシスを感じてすっきりするのではなく、カルリのように諦めずに「次はきっとうまくやる」べきなのでしょう。
幸村先生の前作のプラネテスも宇宙と愛をテーマにした素晴らしい作品でしたが、本作は歴史に残る名作になったと思います。
未読の方はぜひ読んでみてください!アシェラッドおじさんの魅力にはまること間違いなしです。
次回作も期待しています!お疲れ様でした!
  
  
  
  

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